コハタのコトバ

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コハタのコトバ

木幡真人の『コハタのコトバ』

人を切り捨てていたのは自分に自信がなかったから

この人は価値観が違ってきたな。この人のこの話に影響されたくない。
 
そうやって、昔から他人を切り捨ててきた。
 
 
聞こえが良く言えば、自分の価値観がはっきりしているとも言える。でも、違う。
 
 
今まで、自分がいろんなことに巻き込まれたくないから違うと思うと人を遠ざけるようにしていた。余計に、今年は仕事関連でコミュニティを整理整頓をしたので、いつもより敏感になった。
 
 
 
もともと、僕自身が仕事をする上でレベルが違うと思うと切り捨てるタイプの人間だった。この人とは一緒にプロジェクトは回せないなとか、仕事を任せるというプロセスが面倒だから自分でなんでもやったほうが楽、馴れ合いが好きではない。
 
 
成果・目標を設定したら、そこに向かってプロジェクトを回したいと思うから、躊躇したり、自分にはできないという理由で立ち止まる人たちの気持ちが理解できず、この人たちは自分と違うんだなと思って遠ざけていた。
 
今でも少しこういう癖はある。
 
 
 
ただ、そうやって過ごしてきて思ったことがある。
 
 
 
『本当に人を切り捨てる必要ってあるのだろうか?』
 
 
 
 
いつも顔を合わせる人以外に会わなくなってみて、初めて気づいた。人が離れていくことに。
 
孤独や孤高が悪いとは思わないし、自分の価値観を持って生きること自体は良いことだと思う。うまく説明できないけど、孤高と人を避けることは違う気がする。
 
 
 
もちろん、自分が集中するための時間や自分のペースを守る時間は必要だと思う。
 
 
 
でも、相手の嫌なところを見たからといって、すぐにジャッジしてしまうことは一見良いようで、良くないことなのかなと思う。
 
 
自分のペースを壊されたくないから、自分のスペースに入ってこられるのが嫌だったし、自分のスペースから出ていくのがとても嫌だった。社交的なようで、実はそう。
 
 
相手を切り捨てるというのは、暗に「僕は弱いです。だから、あなたに影響されるのは嫌いなんです。」と言ってるようなもの。それって、結局自分の価値観がしっかりしているようで、実はしっかりしていない。
 
 
 
本当にしっかりしているというのは、いろんなものが数ある中で、そのいろんなものを取り入れながらも自分の軸がぶれないことを言うんじゃないかなと思った。
 
 
どんな人と接したって、僕は僕だと思う。その子の気になるところがあるなら、伝えてあげればいいし、ある日突然いなくなるような切り捨て方をしなくてもいいんだと思う。
 
 
 
ある意味、そんなやり方でこれまでいろんな人を失ってきた。
 
 
それだからこそ、自分がここまでこれたということも言えていると思う。
 
 
 
でも、不必要に人を傷つける必要もないと思う。
 
 
 
 
少し余裕が出てきて、周りをみて初めて感じた寂しさだった。
 
そのとき、初めて人を好きになれるようになりたいと思った。
 
 
 
 
なんというか、本当に強かったら、人のことをとやかく思う必要なんてないんだと思う。
自分が弱いから、人をこうだとかああだとか思って、近づけないように遮断して。
 
 
自分が仕事にまっしぐらな時はそれでいいんだと思う。
力を入れて進んでいるときは。
 
構う暇なんかないんだって。
 
 
 
でも、ふっと力を緩めて自分が周りを見渡してゆっくりしたいときもある。
そのときに、思うんだ。仕事のためだけに、人間関係があるわけではないんだって。
 
いろんな関係があっていいんじゃないかって。
 
 
 
だから、思った。もうちょっと、開いてみてもいいんじゃないか。
 
 
 
ずっと走っていても、疲れてしまう。少し緩ませることもしないと生きていけない。
 
 
蛇足するけど、陸上長距離をやっていたときのことを思い出した。練習では、自分のペースを作れるんだ。
設定通り、一定のペースを保てるんだ。
 
でも、レースになると自分のペースはなかなか作れなくなる。
 
つまり、強さってこういうことなんじゃないかな。
 
自分だけの空間で自分のペースを作るなんて簡単で。
 
集団のなかで揉まれても、結果的に自分のペースを作っていける人が本当に強いんじゃないかな。
 
 
誰とでも、0か100か、白か黒かじゃない、ちょうどいい距離感っていうのがあるんだと思う。
それをゆっくりゆっくり創っていけたらいいのになって思う。
 
 
 
 
今までは、部屋の中でひとり閉じこもるような感じで過ごしていたけど、これからはみんなの中に混じってその中で自分の色を出したいなって思った最近。
 
 
 
今までは、人から好きになられたい、注目されたいと思っていたけど、初めて自分から人を好きになりたいと思った。
 
 
 
 
 
いろんなところに行ってみたい。
 
 
 
 
もうちょっとみんなの中にいたい。