コハタのコトバ

コハタのコトバ

木幡真人の『コハタのコトバ』

陸王

最近、ドラマ『陸王』をみている。

 

陸上競技、特に長距離をやっていた人間から見ると、ちょっと違うんじゃない?と思う点も数点あるが、それぞれの立場の人たちが挫折や苦悩から這い上がっていく人間ドラマとしてはとても共感しながら見ている。

 

最初に、突っ込んでいる点は…

 

まず、世の中は竹内涼真くんかっこいい〜!に染まっているが、長距離のフォームそんなんじゃなくね?っていう突っ込みを入れてしまう。笑

 

また、大手シューズメーカー・アトランティスのRⅡというマラソンシューズが茂木(竹内涼真)には合わず、厚いソールだとかかと接地になり怪我に繋がりやすいからソールを薄くしようという話が出るが、あれでも十分薄いのでは?と僕は思った。

 

ドラマでRⅡとして出ているシューズは、実のところミズノのウエーブクルーズというマラソンシューズのロゴを変えたものである。

 

僕も高校時代2足、色違いで持っていた。

 

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あのシューズは箱根駅伝を走るランナーでも使っている選手は多いが、20km超の距離にはあの薄さが限界ではないかと僕は思う。

 

接地云々の前に、薄すぎて故障してしまう。

 

とはいっても、僕自身もあのシューズは合わず2足とも後輩にあげたり、処分してしまったりした。

 

(そもそも、写真のシューズはオーダーシューズとして18,000円で買った10日後に陸上部を辞めてしまったので、レース1本しか使ってない。その後もたまに使ったけど、しっくりこなかった。)

 

ソールの厚さ云々というよりは、感触が合わなかった。僕はどちらかというと、アシックスやナイキの市販のマラソンシューズの方が合っていた。

 

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あと、ドラマ・小説の演出上というのは分かっているが、あんなに乱暴な扱いをするシューズメーカー、実業団はいくらなんでもないだろうと思う。

 

ビジネスだから、もちろん提供するメーカーとしては活躍できる選手のスポンサーになりたいというのは理解できるが、あそこまで切り捨てるというのは普通ないと思う。

 

 

という風に細かいところを見ていくと、陸上経験者としてはもう少し丁寧に作ってほしかったと思うところもあるけど、物語の中で描かれる一人一人の心情だったり、言葉だったりはとても好きだ。

 

特に、山崎賢人が演じる社長の息子や竹内涼真が演じる茂木の姿は自分が経験してきたこととも通じるところがある。

 

僕自身、高校2年生の時に似たような怪我をしたことがあった。ドラマで茂木がマラソンのレース中、しかもあと数キロでトップを狙えるというところで半腱様筋を痛めて棄権することになった。

 

僕は半腱様筋の怪我ではなかったけど、怪我をした筋肉の位置も近いし、怪我の仕方も5000mのレース中だったので、あのシーンを見ていてそのときのことがフラッシュバックしたような感じだった。

 

特に2話の中で「そんなこと言ってられない。周りに置いていかれそうなんだ。」という焦りは、当時僕も大きく感じていた。

 

今思えば、どうせしばらく治らないなら合宿も新人戦も駅伝も捨てて完治することに徹するかと割り切ればよかったと思っているけど、当時はそう思える余裕もなく完治していない痛みがあるなかで走れるかもしれないと期待して走り、次の日には痛みが再発して走れなくなるというのを繰り返していた。

 

その結果、自分のフォームにも変な癖が残ってしまった。

 

だから、なんだかこのストーリーを見ていると、過去の自分を重ね合わせてしまう。

 

 

一方、就職浪人をしている息子が面接を繰り返していくうちに、最初はがんばろうと思っていたこともそう思えなくなり、否定されていくうちに自分のやりたいこととかどうでもよくなっていく…「必要とされないのは案外キツいよ。」という言葉は分かるなあと思った。

 

 

だからこそ、自分の想いとか原点を見つめ直して、その言葉から進んでいく人たちには、自分もそうだよなという強い共感だったり学びを憶える。

 

 

余計に、自分自身がプロジェクトも駆け出し、陸上も再び駆け出しという今だからこそ感動を感じたり、感情を入れ込んだりするのかもしれない。

 

 

陸王というドラマを見ていて、過去の自分のことも思い出すけど、これから進んでいく上で必要なことの学びにもなる。

 

僕も頑張っていきたい。